金融

 金融とは、資金の融通をいいます。つまり、資金が余っている者から資金が不足している者へ資金を融通することです。

金融の形態

 金融の形態には、大きく分けて以下のものがあります。

直接金融

 直接金融とは、金融機関は貨幣の貸し手と借り手の仲介をするだけの方式です。この場合、それ以上の責任を負いません。直接金融の例としては、株式や社債の発行があります。

間接金融

 間接金融とは、金融機関が貨幣の貸し手と借り手の間で、法的な責任を負う方式をいいます。間接金融の例として、銀行による貸出があります。

通貨

 通貨とは、国家などによって価値を保証された、決済のための価値交換媒体をいいます。
 日本の通貨には、現金通貨と預金通貨があります。
 現金通貨には以下のものがあります。
・紙幣である日本銀行券(日本銀行が発行)
・補助貨幣である硬貨(政府が発行)

管理通貨制度

 1879~1930年代までは、日本は金本位制でした。金本位制とは、一国の貨幣価値を金(きん)に裏付けられた形で金額を表す制度をいいます。
 金本位制は通貨価値の安定を図れるという長所があります。一方で、通貨量を調整することができないので、景気調整をすることが困難であるという短所があります。
 1930年代の世界恐慌に突入すると、景気回復の必要が生じました。そこで、経済学者ケインズの提唱により、各国は自由に通貨を発行できる管理通貨制度に移行しました。

中央銀行

 中央銀行とは、とは、国家や国家連合などの独立している地域の金融機構の中核となる機関をいいます。
 日本における中央銀行は日本銀行です。
 日本銀行は、発見銀行として日本銀行券(つまり紙幣)を発行します。
 また、日本銀行は、国の中央銀行として金融政策を行います。金融政策のひとつとして、民間金融機関(一般の銀行など)への貨幣の貸出を行います。
 日本銀行の業務には以下のものがあります。

通貨の銀行

 日本銀行は、日本で唯一、現金である紙幣を発行できます。発行された紙幣は不換紙幣であり、金(きん)とは交換できません。

政府のための銀行

 日本銀行は、税金や国債などを管理しています。日本銀行に口座を持つことができるのは政府や金融機関で、一般の民間人は口座を持てません。

銀行のための銀行

 日銀は、民間の銀行に貨幣を貸出すなどして、民間の銀行が資金不足になるのを防いでいます。それにより、民間の銀行が支払不能になるなどの混乱を防いでいます。

金融市場

 金融市場とは、金融取引が行われる市場をいいます。
 金融市場は、将来的に相手に貸した貨幣が返済されることを前提とした貸借取引です。
 金融市場には、短期金融市場と長期金融市場があります。

 短期金融市場とは、金融市場のうち、取引される商品の満期までの期間が1年以内である市場をいいます。
 短期金融市場には、以下のものがあります。

インターバンク市場

 インターバンク市場とは、金融機関のみが参加できる金融市場です。
 インターバンク市場の代表として、コール市場があります。コール市場は、銀行における短期的な資金の過不足を調整する取引です。そこでの金利をコール金利といいます。

オープン市場

 オープン市場とは、一般の個人や企業が参加できる金融市場をいいます。

 長期金融市場とは、満期までの期間が1年を超えるものをいいます。
 長期金融市場は、公社債市場とも呼ばれます。この市場を代表する利回りが10年国債の利回りです。この銘柄の利回りが長期金融市場での指標的な役割を果たしています。

金融政策

 金融政策とは、景気調整のためにマネーストック(世間に出回っている貨幣の量)を増減させる政策をいいます。
 マネーストックを調節することによって、貨幣と需要と供給に影響を与え、金利を変動させます。これにより、景気を調整するのです。
 具体的な金融政策の方法としては以下のものがあります。
・公開市場操作
・法定準備率操作
・基準割引率及び基準貸付利率操作

 公開市場操作とは、日本銀行が国債などの有価証券を売買することにより、マネーストックを調整し、景気を調整する政策をいいます。
 公開市場操作によるマネーストックの調整方法には、以下の方法があります。

買いオペレーション

 公開市場操作において、日本銀行が民間銀行から国債などを買い取ることをいいます。つまり、国債の代金として日本銀行が銀行に貨幣を支払い、民間銀行の貨幣の量を増やします。これによりマネーストックの増加が期待できます。

売りオペレーション

 公開市場操作において、日本銀行が民間銀行に国債などを売ることをいいます。つまり、民間銀行が日銀に国債購入のために貨幣を払うことにより、銀行の貨幣の量を減らすのです。これによりマネーストックの減少が期待できます。

 法定準備率(支払準備率)とは、法定で定められている、民間銀行の預金のうち日本銀行に預けておく部分の比率をいいます。このような規定を設ける理由は、民間銀行の支払い不能を防ぐためです。
 法定準備率操作では、法定準備率を増減させます。
 法定準備率を引き下げると、民間銀行は自由に使える貨幣が増えます。つまりマネーストックも増えるのです。
 逆に、法定準備率を引き上げると、民間銀行は自由に使える貨幣が減ります。つまりマネーストックを減ります。

 民間銀行が金融銀行から貨幣を借りる場合に支払う金利の操作です。
 これはかつて「公定歩合」と呼ばれていたものに相当します。

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