国債

 国債とは、広い意味では、国の借金をいいます。狭い意味では、国の借金のうち、証券を発行するものをいいます。
 国債は、償還期限によって以下のように分類されます。
・短期国債(償還期限が1年以内)
・中期国債(償還期限が2年~5年程度)
・長期国債(償還期限が10年程度)
・超長期国債(償還期限が15年程度)

特別国債(赤字国債)発行の禁止

 財政法により、国は公共事業費が用途である建設国債しか発行できません。原則として、特別国債(赤字国債)の発行は禁じられています。
 しかし、現実では毎年のように特別国債が発行されています。これはどういうことかと、毎年、その一年に関しては赤字国債を発行しても良いという法律を制定しているからです。これにより、国は歳入不足を補っているのです。

市中消化の原則

 財政法により、国債の日本銀行引受けによる発行を原則禁止しています。その理由はインフレを防止するためです。
 仮に日本銀行が国債を引き受けるとすると、日本銀行は国債購入のために新しくお金を刷ってお金を用意します。そうなると、世間に流通するお金の量(マネーストック)が増加します。世間にお金が大量に出回るとお金の価値が減少します。要するに、お金が大量に出回ると、そのありがたみが損なわれるのです。これにより、物価が上昇してしまいます。この物価の上昇がインフレです
 このように、日本銀行による国債の引き受け禁止を市中消化の原則といいます。

 ただし、以下の場合は日本銀行も国債を買い取れます。
・一度企業や個人が買った国債を日本銀行が買い取る場合
・政府短期証券である場合
・特別な理由があり、国会の議決を経た場合

国債発行の問題点

 国債発行には以下の問題点があります。

インフレの可能性

 仮に市中消化の原則に則っていても、国債償還のためにお金が新たに刷られる(つまりマネーストックが増加する)リスクは避けられません。

財政硬直化

 財政硬直化とは、予算の大半が経費に占められ、しかもその膨張のテンポが激しく、財政が圧迫されている状態をいいます。
 国債を発行すると、後々、国債の償還(要するに負債の返済)に予算を割く必要が生じます。そのせいで、社会保障など本来財政支出をすべき部分に予算を割り当てれらなくなることになります。

クラウディングアウト効果

 クラウディングアウト効果とは、大量の国債を発行すると、それによって市中の金利が上昇して、民間の資金需要が抑制されることをいいます。
 大量の国債を発行するということは、それだけ多くの借金を国が抱えていることになります。そうなると、買い手側は『この国債はちゃんと償還されるのか?』と不安になります。つまり、買い控えが起きるわけです。そんな心理を抱く相手に国債を買ってもらおうとすると、償還の際により高い金利というオマケをつけなければならなくなります。
 しかし、国債の金利は世間での長期金利の指標になっています。つまり、国債の金利が増えると、銀行で受けた融資を返済するときの金利も増えるのです。
 設備投資をしたいのに、銀行でお金を借りると返済時に高い金利を支払う必要がある。こうなってくると、民間企業は新たな事業に投資しようというモチベーションが得られません。このような現象をクラウディングアウト効果といいます。

将来世代への負担

 国債を大量に発行すると、将来世代に返済を負担させます。これにより、世代間により不公平を生じさます。

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