申請に対する処分

 申請とは、行政庁の許可、認可、免許その他自己に対する利益を付与する処分を求める行為をいいます。
 行政庁は、行政手続法に基づき、申請に対し、諾否の応答をしなければなりません。

申請に対する審査・応答

 行政庁には、申請がその事務所に到達したときは遅滞なく当該申請の審査を開始しなければなりません。ただし、以下の要件を満たしている必要があります。
・申請書の記載に不備がないこと
・申請書に必要な書類が添付されていること
・申請をすることができる期間内にされたものであること
 申請に形式的な不備がある場合は、行政庁は以下の対応ができます。
・速やかに、申請をした者に相当の期間を定めて当該申請の補正を求める
・当該申請により求められた許認可等を拒否する

申請に対する標準処理期間

 申請が到達し、審査がなされる状態になったとしても、審査の期限がはるか先では、国民の利益保護にはなりません。そこで、行政庁に申請してから処分を下すまでの標準的な期間である標準処理期間を定める努力義務を課しました。
 標準処理期間とは、許認可等について応答をするまでに通常要する標準的な期間です。これには、行政庁が行う事前指導機関は含まれません。
 また、標準処理期間を設定した場合は、それを公にする法的義務があります。これは期間を遵守したかを明らかにするためです。

申請の審査基準

 行政庁は、審査基準を定めなければなりません。
 行政庁は、審査基準を定めるに場合、許認可等の性質に照らしてできる限り具体的なものにしなければなりません。
 行政庁は、法令により申請の提出先とされている機関の事務所における備付、その他の適当な方法により審査基準を公にしなければなりません。ただし、行政上特別な支障があるときはこの限りではありません。このように審査基準が設定、公にされていると、行政庁の判断過程の透明性が確保され、また予見可能性が高まります。更には不公平な扱いを防止することにもつながります。

申請を拒否する場合の理由の提示

 行政庁は、申請により求められた許認可等を拒否する処分をする場合は、申請に対し、同時に、当該処分の理由をします必要があります。
 ただし、数量的な基準に明らかに適合しない場合には申請者の求めがあったとき以外は理由を明示する必要がありません。

申請者に対する情報の提供

 行政庁は、申請者の求めに応じ、当該申請に係る審査の進行状況及び当該申請に対する処分の時期の見通しを示すように努めなければなりません。
 また、申請をしようとする者または申請者の求めに応じ、申請書の記載および添付書類に関する事項その他の申請に必要な情報の提供に努めなければなりません。

公聴会の開催等

 審査に際して、処分について利害関係を有する者の利益を考慮して、許認可を決定すべきことが法律で定められていることがあります。この場合に行政庁は、公聴会等の方法で利害関係者の意見を集めるなどの努力義務が生じます。

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