行政調査

 行政調査とは、行政機関が行政作用を適正・公正・効果的に行うための予備活動です。
 国民の身体・財産を半ば強制的に調査して、情報を集める作用をいいます。
 相手が調査に協力するか否かを任意に決定できる調査(任意調査)では法律の根拠は不要となります。
 一方で、相手に調査に協力する義務があり、実力・罰則による威嚇によって協力させる調査(強制調査)については、法律の根拠が必要です。

行政調査の必要性

 行政活動を行う上では、それぞれの分野の必要に応じて、さまざまな情報が集められます。そのため、様々な行政活動の過程において、多くの法令が行政機関に対して、質問、立ち入り検査、資料提出命令など、行政が独特の情報手段を規定しています。
 不十分な調査による誤った情報は、結果として行政活動も誤らせることにつながりかねません。これでは行政目的は達成できず、相手方などに不利益を及ぼすこともありえます。
 また、違法な立ち入り検査など、不適切な行政調査そのものが相手の権利の侵害をする場合もありえます。行政調査のあり方は、行政目的の達成と、相手方の保護など権利保護のいずれの観点からも、極めて重要な意味を持ちます。

任意調査と強制調査

 任意調査においては、法律の根拠は不要です。一方で、何らかの強制力と用いて、一定の情報を得る強制調査には法的根拠が必要です。
 強制調査については、その要件や手続について、個別法に様々な規定があります。しかし、古くから憲法上の令状主義や供述拒否権などの適用の有無が議論されています。最高裁は一般論としては、刑事手続だけでなく、税務調査における質問検査について、直接刑事責任を追及を目的とするものではなく、物理的な強制力を含むものでないため、令状主義の適用を否定しています。

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