民法における遺言

 遺言とは、死後の法律関係を定めるための最終意思の表示をいいます。
 遺言を法律上の効力を生じせしめるためには、民法に定める方式に従わなければならないとされています。
 遺言は、遺言者本人の意思に基づいてなされなければなりません。よって、代理は認められません。
 遺言者はいつでも遺言を撤回できます。

遺言能力

 特殊な場合における遺言能力については以下の通りです。

未成年者

 満15歳以上の者は遺言をすることができます。

被保佐人および被補助人

 保佐人あるいは補助人の同意を得ずに単独で遺言できます。

青年被後見人

 医師2人以上の立ち会いの下、正常な判断力回復が確認された場合にのみ遺言できます。

遺言の方式

 遺言は民法の定める方式である普通方式か、特別方式に従わなくては、その効力が認められません。

普通方式

 普通方式とは、死亡の危機が迫っている、一般社会との交通が絶たれた隔絶地にいるなど、特別の事情がない場合の遺言方式です。
 普通方式には、以下の3つがあります。
・自筆証書遺言
・公開証書遺言
・秘密証書遺言

特別方式

 特別方式とは、普通方式遺言が不可能な場合の遺言方式です。
 普通方式遺言が可能になってから6か月間生存した場合は、遺言は無効となります。

遺贈

 遺贈とは、遺言者が、包括または特定の名義でその財産の全部または一部を処分することをいいます。
 ただし、遺留分に関する規定に違反することができません。

遺言の撤回

 遺言者は、いつでも遺言の方式に従って、その遺言の全部または一部を撤回することができます。なぜなら、遺言者の意思が変化する可能性がある以上、遺言も変更する必要があるからです。
 前の遺言と食い違う遺言がなされた場合、食い違う部分について前の遺言が撤回されたと見なされます。
 また、遺言の内容と、遺言後の行為者の行為が食い違う、あるいは遺言書や遺贈目的物が故意に破棄された場合、遺言は撤回されたとみなされます。
 また、遺言の撤回には法定撤回というものもあります。これは正式に撤回の手続きを踏むものではありませんが、一定の行為があると撤回したとみなされる種類のものをいいます。

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