民法における相続

 相続とは、自然人の財産などの様々な権利・義務を、一定の親族関係にある他の自然人に引き継がせることをいいます。
 相続は、死亡または失踪宣告による擬制死亡により開始されます。
 相続を定義すると、人の死亡によって、その人が生前に有していた財産を法律的に一定の身分にある者に継承させる制度をいいます。そして、この死者を被相続人、相続する人のことを相続人、残された財産を相続財産または遺産といいます。
 相続は死亡と同時に開始するので、具体的に誰にどのような継承されるかは、後日分割がなされるまで確定しないとしても、抽象的にはただちに相続人に帰属します。

相続回復請求権

 相続欠格者や本来相続人でないのに相続人を装っている者が遺産の占有している場合、本来の相続人がその返還を請求する権利を持ちます。これが相続回復請求権です。
 相続回復請求権は、以下の期間を経過すると時効により消滅します。
・相続人、またはその法定代理人が相続権の侵害を知った時から5年
・相続開始時から20年

遺言相続続と法定相

 相続には法定相続と遺言相続の2通りがあります。

遺言相続

 被相続人の生前の意思に従ってなされる方法をいいます。人は自分の所有する財産は自由に処分できます。遺産を残すことは子孫に紛争の種を残すことにもなりかねないため、可能なら生前に有意義に使い切るのも手です。しかし、生前に完全に消費するのは難しいものです。そこで、残すならば残存分については紛争にならないように自分の意思で処分を決定しておくべきであり、常にその時に備えて遺言を作成しておくべきといえます。
 そして、相続にあたっては残された遺言は死者の意思として、優先的に適用されなければなりません。
 ただし、遺言が死者の意思であるとはいえ、その内容が強行法規違反や公序良俗違反であれば無効となります。

法定相続

 遺言がなかった場合に、法律の規定するところに従ってなされる方法をいいます。
 ただし、遺言がっても、相続人全員が遺言に従うことに難色を示し、遺言に従うことが後日の紛争を招くため法定相続にしたがって分割する判断する場合もあります。死者の意思を尊重することが、必ずしも生きている者に満足もたらすとは限りません。この場合、相続人全員一致の意見で、遺言がなかったことにしようと決定すれば、遺言より法定相続を優先させることが可能です。

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