物権変動

 物権変動とは、物権の発生、転移、変更、消滅の総称です。
 物権変動には、契約による場合(売買契約、抵当権設定など)および、契約によらない場合(時効取得、埋蔵物発見など)がありますが、前者が圧倒的に多いです。

物権変動の効力発生

 物権変動の効力発生には、以下の2つの考え方があります。

意思主義

 意思主義とは物権変動は当事者の間の合意のみによって生ずるとする立法上の立場をいいます。
 日本の民法では意思主義が採用されています。

形式主義

 形式主義とは当事者の合意のほかに何らかの形式(登記や引渡しなど)を要求するとする立法上の立場をいいます。

物権変動の生じる時期

 特定物であれば、特約のない限りは売買契約をした時点で物権変動が生じます。

物権変動における原則

公示の原則

 公示の原則とは、物権の変動を第三者に主張するには、外部から認識できる一定の形式が伴わなければならないとする原則です。
 物権は特定の物を直接的かつ排他的に支配する権利です。よって、同一物について同じ内容の物件が成立すると、第三者に不測の損害を与えかねません。また、取引の安全を害することにもなります。
 そこで民法では、物権の変動が生じた場合には、変動したと外部から認識できる形で公示しなければ、第三者に物権変動を主張できないと定めました。

公信の原則

 公信の原則とは、公示を信頼して取引した者は、譲渡人の権利の有無とは関係なく公示通りの権利を得られるという原則です。
 日本の民法では、動産のみについて公信の原則を認め、即時取得の制度をおいています。
 一方、不動産物権変動については不動産登記に公信の原則を認めなかったので民法第94条2項類推適用によって取引の安全を図っています。

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