民法とは?

 民法は、人と人の関係や、人と物との関係に適用される法律です。
 人と人との関係には経済的取引関係や家族関係、相続人の関係などがあります。人と物との関係には、物を所有したり利用したりする際の全般がかかわってきます。

私的自治の原則

 司法自治の原則とは、契約などの市民の行為は、原則として関わる市民の自由な意思に任せて行われますことをいいます。
 日本においては、司法自治の原則が適応されます。
 法は大別すると、公法と私法に分けられます。公法とは国や地方自治法と私人とを規定した法律です。一方で、民法は個人と個人、個人と法人、法人と法人の関係を規定した法律です。
 民法は、一般的な問題の解決方法を提示していますが、個々の契約に関しては市民ひとりひとりの意思を尊重する態度をとっています。

民法の分類

 民法は、大きくわけて財産法と家族法に分類できます。
 財産法は、主に契約など個人の財産にかかわるものについてまとめたものです。
 家族法とは、認知や養子などの親子関係や、相続についてまとめたものです。

パンデクテン方式

 パンデクテン方式とは、総則と呼ばれる部分を前におき、個別の規定をあとに置く方式のことです。
 例えば、上図に示される物件法についての規定を知るには、物件法の条項を読むだけでは足りません。物件法の上位分類である財産法の規定や、あるいはそのまた上の民法全体に関する規定も読み込む必要があります。

民法の基本原則

 民法の基本原則は、以下の4つにまとめられます。

個人の平等原則

 誰でも権利の主体になれることをいいます。
 封建時代には、個人の尊厳はなく、不平等な身分でした。しかし、近代資本主義社会ではすべての人が平等な権利を持ちます。

所有権絶対の原則

 自分のものは自由にできることをいいます。
 近代資本主義社会では、私有財産法を基本としており、所有権は絶対的なものだと考えられています。ただし、この原則は絶対ではなく、公共の福祉や権利の濫用を許さないという形で修正されます。

私的自治の原則

 誰とどんな取引をするかは、個人の自由であることをいいます。
 形式的に契約は自由ですが、強いものが結局有利になります。そこで、国家は独占禁止法などの方法により契約の自由について修正します。

過失責任の原則

 悪意やミスがなければ、責任を取らなくてもいいことをいいます。
 現代社会においては、お互いが様々な場面で他人に損害を与える可能性があります。本人に故意または過失があったときのみ損害賠償の責任があります。

権利の行使について

 近代資本主義の発展により、民法などの私法においては個人に認められている権利は、原則としては自由に行使できます。
 しかし、大企業などの強い者が勝つ不公平な社会や公害などの社会問題の出現などの現実があるので、修正が加えられます。
 個人の権利の行使と社会全体の利益の調和を図るため、以下のような原則が生まれました。

公共の福祉

 個人の権利の行使は、社会全体の利益と調和していなくてはならないことをいいます。

信義則

 権利の行使と義務の履行は、信義に従って誠実にしなくてはならないことをいいます。

権力濫用の禁止

 権力は必要もないのにやたらと行使してはならないことをいいます。

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